ロボット技術で乗り切る超高齢化

2015/06/14

‚ë‚Ú‚Á‚Æ急速に進展する高齢化の中で、それを支える介護人材の不足が続いている。団塊の世代が全員、後期高齢者に突入する2025年には、一説では100万人近い介護人材が不足するとの試算もある。これを補うために日本が世界をリードするロボット技術を投入し、介護現場をサポートしようとする動きが加速している。

介護ロボットと呼ばれるものには、大きく「介護支援型」「自立支援型」「コミュニケーション・セキュリティ型」にわけることができる。それぞれどんなものがあるのか詳しくみていこう。

 

両腕160kgを支えるパワースーツ

介護支援型とは、高齢者の移動や入浴、排せつなどを支援し、介護職の負担の軽減などをはかるものだ。介護ロボット普及推進事業でも紹介されているロボットの中からいくつか例を紹介してみよう。

まずはロボットスーツ「HAL」。これは装着によって全身の筋力などがアップし、装着時の腕力は片手で大人を持ち上げられるほどだという。片腕の腕力は80kg、両腕で160kgもの重量に耐えられるというから驚きだ。

次いで、人を抱き上げる機能に特化した「RIBA(リーバ)」。介護の現場では、自身の体重を上まわる思い重量を日常的に支える必要性から、腰痛も職業病として深刻になっている。そこでロボット技術を導入し、人の移乗をサポートすることによって介護職の負担を軽減することは大きなメリットだ。

 

車椅子と介護ベッドの機能を併せ持つ

自立支援型ロボットは、高齢者の歩行やリハビリ、食事などの日常動作を支援することが目的だ。例えば「ロボティックベッド」は介護の必需品である、ベッドと車椅子の機能を併せ持つすぐれもの。ベッドと車椅子の両方に変形するため、ベッドから車椅子への移乗の際に、転倒などのリスクから解放されるのがメリットだ。

また自動車会社が中心となって、車椅子型ロボットの開発も活発だ。トヨタ自動車が開発した「モビロ」は人が乗車できる2輪の車椅子型移動ロボット。乗降時はシートが下がり、移動時はシートが上がるほか、2輪が独立して動くことででこぼこ道もスムーズに移動ができるという。

 

話題を提供、ダンスも踊れる!?

最後に興味深い、コミュニケーション・セキュリティ型ロボットだ。こちらは動物型から人型までさまざまで、機能も音楽を演奏したり踊ったり、話し相手になったりとバリエーションに富んでいる。

具体的な例として、富士ソフトの「パルロ」をご紹介しよう。わずか数10センチの身長と丸みを帯びたフォルムを持つパルロは、マメ知識をふくんださまざまな話題を提供することで認知症を予防、また得意のダンスを披露して手拍子などを誘うことから、運動機能の維持にも役立つという。なにより小さな子供のようなパルロを通して周囲との会話が生まれ、高齢者の脳の活性化に最適なコミュニケーションが活発になるとのメリットが期待されている。

 

4人に1人が75歳以上の後期高齢者となる2025年問題。減少傾向にある労働力を補うために、ロボット技術を始めとする日本独自の技術力が大きな武器になることは間違いないだろう。