在宅での看取りを5割が希望、でも現実は……

2015/06/14

いつかは必ず迎える家族や自分の“最期のとき”。送る側も送られる側も悔いのないようにしたいものだ。しかし各種調査からは、自分や家族の死後について準備している人はごく少数派であることがわかった。

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死後の準備は「お墓」が最多、4人に1人が準備も

死別への準備度合いを家族との死別経験の有無で比べたところ、遺影写真の撮影、葬儀の事前準備などは死別経験者とそうでない人で違いはなかった。しかしお墓の準備、納骨や埋葬の方法決定、財産整理等については差が出ていて、死別経験のある人の方がお墓や財産整理について準備をしている傾向がみられた。

自分自身の死または家族との死別にむけて準備していることで多かったのは「お墓の準備」(24.7%)で最も多かった。次いで、「納骨や埋葬の準備」(10.2%)、「終末期医療に関する希望を決めておくこと」(8.1%)と続いていた。

 

遺言書作成しているのはわずか2%

一方、財産整理や遺言書の作成など、その他の準備はほとんど行われていないという実態も浮かび上がった。

死後の相続トラブルを回避するキーポイントとなる遺言書の作成については、死後の準備として重要な遺言書については、作成する意志があると回答する人は32.6%で、年齢が高まるほど作成意欲は高くなる。しかし実際に作成済みはわずか1.7%で、70代でも3.8%しか作成していなかった。

 

貯蓄2000万円以上や70代でも遺言作成は4%

貯蓄額別にみると、貯蓄額が増えるほど遺言書の作成意欲は高まるが、2000万以上の人でも「すでに作成している」は4.5%程度。遺言書が大切との意識はあっても、実際に書いている人はごく少数であることがわかる。

また両親と死別した場合、家族以外で頼ると予想する相手は「葬祭業者、葬祭関連サービス業者」の割合が2割強と最も多かった。この傾向は30歳代や40歳代の若年層ほど強く、年齢が上がるにつれて、相談したい人、介護関係者」や「宗教関係者」に頼る割合が高まった。

 

若年層ほど高い「死」への恐怖、高齢者は穏やかに受け入れも

自身の死をどうとらえるかについては、「死ぬのがとても怖い」と感じる割合は5割弱で、年齢が低いほどその傾向は強かった。全体としては身近な家族との死別経験がない年齢層ほど「死」に対する漠然とした不安が強い傾向があり、死を身近に感じる経験がある高年層ほど、死に対する恐怖が薄れている傾向が推察された。

最期を迎えたい場所については「自宅」の割合が 49.5%と半数を占めた。これに対して、実際に迎えるだろうと予想する場所には「病院」が41.1%と最多で、「自宅」との割合が逆転する。実際に多くの人が予想する通り、現在では8割の人が病院で亡くなっており、自宅はわずか1割程度。最期の場所について、理想と現実のギャップは非常に大きいのが現状だ。