娘同然の嫁、大変な介護をしてくれた感謝をどう伝えるか

2015/06/14

嫁と舅、姑と言うと、昔からありがちな、大変そうなイメージがつきまといます。争い

「嫁は我が家に尽くして当然、同居家事介護は当然アターック!」
「うちに来ず要求だけする嫁、嫁を甘やかす息子には何も遺さないわよ、シールド!」

古くからの慣習を親サイドが、嫁にぶつけてくる場合もあれば、

「旦那が長男だから、夫実家の家も財産も私(嫁)のモノー!ボンバー!」
「下僕扱いは嫌!私も子も旦那の実家には近寄りませんバリアー!」

のように、嫁サイドが古くからの慣習を使って、いいとこどりしようとする場合もあるかと思います。

 

シールドもバリアーもなしに相手の言う事に簡単に負けて我慢している、という場合もあるでしょう。

ですが、そういうケースが目立つだけで、このような嫁姑バトルにならない人も多くいると思います。適度に距離をとり仲良くやっているご家族も沢山います。

そんな中、意外と多いのが、実の息子よりも、お嫁さんと仲が良い義両親です。

多くのご家庭の形として、メインで生活を支える仕事をしているのは息子さん。
そして仕事で忙しいその息子に代わり、同居別居に関わらずお嫁さんが義両親の生活の手助けや介護をしてくれていることが、非常に多いのが現状です。

自分たちと接する時間やつらい介護の大半は実子ではなく、お嫁さん。
息子に言っても何もしてくれないけどお嫁さんはしてくれる、とか。

そんなお嫁さんに感謝されている方も多いかと思います。当たり前のように支えてくれている娘同然のお嫁さんへ、

『感謝の気持ちを強く伝えたい。』

そんな方法の一つを今からお話しておこうと思います。

 

介護をしても世話をしてくれても、そのままでは息子の嫁には何も渡らない…かも。

介護

自分たちが死んだ時に、世話をしてくれた人に自然に何かお金や物を遺す事はできません。法律的には子供や孫、親や兄弟に自然に渡るようになっています。

お嫁さん個人に報いられる事のない、家族としての無償の行為がお嫁さんによる介護なのです。

勿論、お嫁さんの夫である息子に相続される事で見返りはあるという考え方もできます。
ただ、息子さんに兄弟姉妹がいた場合、介護を担っていない兄弟姉妹にも均等にいく事になります。

お嫁さんに対して、一般的には直接遺すとしたら、遺言書による遺贈という方法があります。簡単に言えば、法に定められた相続とは別に、故人の意思により財産を渡す、というものです。

遺すものが少額であれば、その形もよいかと思います。

 

もう一つ今回ご提案したい方法が、お嫁さんと『養子縁組』をするという事です。

実は、遺産の争いにより、介護を担ったものだけが損をするという場合も往々にしてあるのです。
例えば、両親と息子夫婦が同居していた場合(つまり介護をしていたということがほとんどでしょう)でも、他の兄弟にも相続が発生します。
遺言書がない場合、家や土地などの不動産は土地価額等で金額も大きいため長くもめることもあります。

その結果、最終的に住むところを売ってお金を分割することになったとしましょう。
息子夫婦は生活基盤の立て直しが必要となるのです。

この養子縁組により息子と二人分同一の家庭で取り分が増えることになります。
前述のように遺産内容に不動産があった場合、取り分が一人分増える事で自然にお嫁さんにだけではなく、同居してくれている息子さんの生活や住む場所を守る事にもつながる。
ともいえるでしょう。

養子縁組は、遺言書による遺贈より、強固な法律的権利を保障してくれます。
もめたとしても、法律的に均等に分割する事になれば、お嫁さんに子供たちと同じだけの権利が与えられているため、他者が覆す事が難しくなっています。

また、大事な事ですので、当たり前ながらお嫁さん自身の同意も必要です。その分何故それをしたいか、報いたい気持ちを、生きている間に伝える事ができるのです。

 

お嫁さんを養子縁組する事で気をつけること

870d881720c12564073eb2e9ea8462a7_s養子縁組はお嫁さんに対するメリットだけではありません。

・介護や扶養の義務を負う
既に義務はなくとも介護を担っている方ですから、デメリットではないもしれません。

・息子さんとお嫁さんが離婚した時はややこしい
こちらも、娘同然ともなっているお嫁さんでしたら、その辺りの心配もないのかと思います。

ただ、相続に関して気をつける事があります。

養子縁組によってお嫁さんの権利を確保すると同時に、遺言書で実子に多めに財産が渡るようにしておかれる方が無難だと考えます。勿論、実子に何かの理由があって、財産を譲りたくないという特殊な場合は別です。

周囲が養子になった事を、お金目当てその他でお嫁さんを責める口実としてしまうこともあるかもしれません。
ある程度予想はしていても、ひどくもめた状態になってしまったら、養子縁組してまでお嫁さんに伝えたかった感謝が届かないかもしれません。

相続できる取り分が減るであろう、実の子供たちへの配慮も決して忘れてはいけません。

 

ここまで書いた方法は少し極論ではあります。
家族も多様化し、人それぞれの思いもあることでしょうが、お嫁さんの多くはプライベートの時間も含めて介護や家事に携わっているでしょう。

しかし、自分たちがいなくなった後、皆に感謝を伝え、皆が仲良くしてもらえる事を祈る。

そのためには、手間はかかったとしても、
生前に皆の気持ちに配慮し色々準備しておく
という事が本当に大事なのです。