データでわかるライフエンディング【vol.1】 現代のライフエンディングを取り巻くリアルな事情

2015/06/14

現代のライフエンディングを取り巻くリアルな事情

「数字でわかるライフエンディング」第1回は、ライフエンディング・ステージを迎える人々を取り巻くリアルな事情に迫ります。

 「終活」という言葉が一般に浸透し、ライフエンドに向けた活動にも前向きに取り組む高齢者の姿がクローズアップされることが増えました。しかし一方で、ひとりで老後を過ごし、誰にも看取られることなく息を引き取る孤独死が増加しているのもまた事実です。平成22年の単身世帯数は男性139万人、女性341万人、そのうち高齢者人口に占める割合は男性11.1%、女性20.3%にも上りました。

一人暮らし高齢者の人数・割合の推移

 

日本の世帯数と世帯種類の割合の推移こうした状況は、人口動態・人口構造の変化によって生まれたものです。核家族化・少子化による世帯人口の減少は、「子どもや孫と暮らす」という老後のスタンダードを少しずつ変えて行きました。産業構造の移り変わりと共に、生まれた土地を離れて住む場所を移動する人が増えたこともこの流れに拍車をかけたと言えるでしょう。

 隣近所との望ましい付合い方

ひとりで暮らす高齢者の孤独にさらに追い打ちをかけるのが、地域のつながりの希薄化です。内閣府の調査では、「10年前と比べて地域のつながりが弱くなった」と回答した人の38.8%が「他人の関与を歓迎しない人の増加」を理由として挙げました。「何かにつけ相談しあい、助け合える付き合い」ではなく、「会ったときにあいさつする程度の付き合い」を望む人の割合が高まっているのです。

 

葬儀の種類別割合の比較  地縁・血縁の希薄化が招くものは、高齢者の孤立だけではありません。供養の知識やノウハウの継承が難しくなり、これまで常識とされてきた「供養の形」の崩壊と再構築が始まっています。葬儀は小規模化し、継承者不足によってお墓の形態も変わっていくでしょう。

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 これからライフエンディング・ステージを考える場合、自分が置かれた(置かれるであろう)環境を冷静に俯瞰した上でプランを立てて行くことが大切です。夫婦で過ごす場合、ひとりで過ごす場合。多くのケースを想定し、状況ごとに心配や不安の芽を摘み取っていくと良いでしょう。多様な価値観に触れ、多くの情報に接することで、心から納得できる「余生」と「最期」の在り方を見出していきたいものです。