不可解とも思われやすい戒名のお値段

2015/06/29

戒名は死んだ人に対して付けてもらうもの。そう思っている方は意外に多いんですよね。しかし、本来はそういった位置づけではありません。しかも、戒名にはランクがあり、その際支払われている金額が葬祭費用の中でそれなりに大きなウェートを占めている、といった事情をご存じでない若い方も多いようです。

 

■1 戒名って何?

戒名とは、本来、出家の際に師である僧侶から弟子に授けられる名前のことで、仏教に帰依したことを示すものです。その中で生まれたのが供養名として戒名です。出家していなくても檀家ならいただけた名前です。
授けてくれるのは、もちろん、檀家としてお墓のある菩提寺の住職です。最近はインターネットで戒名のつけ方を知ることができるので自分で考えることもできますが、お寺の中には住職が付けた戒名でなければ納骨させてくれないところもあるようです。また、東京で葬儀をし戒名もいただき、納骨は田舎でと思ったら断られたという話もあります。
霊園など宗派を問わない場所に埋葬するならともかく、菩提寺にと思っているのなら、そのお寺のご住職にお願いするのが賢明です。

菩提寺の住職

 

■2 戒名のランク

戒名にランクがあるってご存知ですか。

戒名は、いくつかの意味ある文字を組み合わせて創られています。宗派によって異なりますが、基本的なものは6文字。「△△ □□ 信士」です。「△△」は道号、「□□」は戒名、「信士」は位号と呼ばれるものです。道号とはもともと仏道を習得した高貴な僧侶に付けられる名前のことで、故人の性格や人柄をしのばれる文字がつかわれます。戒名は故人の名前の一文字をとってつけられることが多い部分です。位号は、その名前のとおり階級を表す部分で、ほかに性別や年齢も表しています。

基本の6文字に加わるのが院号です。道号の上に付けられるもので、もともと退位された天皇が住んだ宮殿を意味しており、身分の高さを表しています。立派な戒名ですねと言われるものには、この院号がついています。

 

■3 戒名のお値段

さて気になるのは戒名のお値段です。
お寺では「お気持ちですので」と言うのですが、そうはいきません。院号を付けるか付けないか。また位号に使う文字でも相場が変わってきます。一般的に院号を付けた場合、50万円~100万円は必要だといわれています。次に高いのが位号の中でも高い位を表す「居士・大姉」を使った場合です。30万円~50万円というのが相場です。3番目は位号に「信士・信女」を入れた場合で15万円~30万円だといわれています。
葬儀費用が高額だといわれているゆえんです。最近はインターネットで格安で戒名を付けますというサイトも見かけますが、菩提寺に納骨しようと思うなら熟慮が必要です。

 

 

■4 変わりつつある戒名

ただ、戒名も変わりつつあります。近年、人気が高くなっている家族葬を行う場合には特に、僧侶を呼ばないこともあるようです。戒名は必要ないし、誦経も必要ないという考えです。都会ならそれで済みますが、昔の風習が残っているような地域ではそうもいきません。どちらを選択するにしても、大切なのは故人を弔う気持ちだと思います。

故人を弔う気持ち