データでわかるライフエンディング【vol.2】 現代のライフエンディングへの意識

2015/07/03

現代のライフエンディグへの意識 

「数字でわかるライフエンディング」第2回では、今日のライフエンディングに対する意識を取り上げたいと思います。「終活」という言葉がメディアでも盛んに取り上げられ定着してきたように感じられますが、ライフエンディングに対して実際にはどのような意識を持っているのでしょうか。

  死というのは人生の終焉であり、人の一生において誕生と同じ重みを持つ出来事です。人間の力ではあらがえないものであり、自身の死ももちろんですが、身近な人の死もひとりで考えるにはつらく、耐えられない出来事のように感じます。

 身近な人の死に直面したとき、あなたはだれに相談するでしょうか。大切な家族にはもちろん相談するでしょうが、自分より若年の家族は、心の支えにはなってくれても実践的なアドバイスを期待する対象とするのは難しいものです。また高齢者の単独世帯が増加する中、家族の助けを得られない人もたくさんいます。大切な人の死について、家族以外で相談できる人はいるのでしょうか。

  両親と死別した場合、家族以外の人物でだれに相談することが予想されるかというアンケートで、次のような結果が出ています。

死について相談する人や頼る人

 

  家族以外で相談する相手は「葬儀業者、葬儀関連サービス業者」であるだろうといった人は20パーセント強で、特に30歳代、40歳代が多く予想していることがわかります。年齢層が高くなるにつれ「介護関係者」「宗教関係者」の割合が増え、頼る人はいないとする意見も増加しています。自身を取り巻くライフステージが相談相手に反映されるでしょう。頼る人がいないという回答からは、家族以外の相手を信頼するのは難しいという思いも読み取れます。

  両親の終焉について相談しないと答えた人が、自身のライフエンディングだけ人に相談するとは、なかなか考えにくいものです。自身の生前準備は、具体的にどのように進めているのでしょうか。30歳から75歳以上の男女に自身の生前準備の状況や考えについて尋ねたデータがあります。生前準備を身近に感じ始める人が多いであろう50歳以上の人が、回答者の60パーセント強を占めている調査です。アンケートの調査結果は次のグラフのとおりです。

各種生前準備の実態

 

  既に行っている生前準備では「お墓の準備」が24.7パーセントと、最も多くなっています。「納骨や埋葬方法の決定」が10.2パーセント、「終末期医療に関する希望の決定」が8.1パーセントと続きます。平成23年度の調査ですので、「終活」が頻繁に取り上げられている今日では若干数値が異なるかもしれませんが、大きな流れとしてはその他の生前準備はほとんど行われていないのが実情でした。「準備すべきと感じているが準備していない」と回答した人が多かったのも、特徴的です。関心や意識は高まっているけれども、日常生活の中でバランスよくライフエンディングを計画するのは難しいのが実情なのです。

  今回のデータから、終活という言葉がひとり歩きしているような印象も受けました。何事にもトレンドがあるように、ライフエンディングの分野でも流行があります。しかし、一人ひとりが理想とするライフエンディングは異なるはずです。メディアなどの情報に流されることなく、しかし周りの人や専門の知識を有する人を頼りにして情報を上手に活用しながら、ライフエンディングの準備をしてくださいね。