どうなる?おひとりさまのシニアライフ

2015/07/15

どうする?どうなる?おひとりさまのシニアライフ

女性86.39歳、男性79.64歳。平成23年の我が国の平均寿命です。
日本が世界でも有数の長寿国なのはご存知ですよね。多様なライフスタイルが認められる今日、生涯独身のおひとりさま男女も少なくありません。若いころは独身貴族を満喫できますが、老後の生活はどうなるのでしょうか。また配偶者がいたとしても先立たれることももちろんあるでしょうし、離婚しないとも限りません。65歳以上で配偶者がいない割合は女性50%以上、男性20%弱。80歳以上の女性になると、なんと8割以上がおひとりさまというデータもあります。
結婚していても、していなくても、おひとりさまとしての老後について考えることが必要なのです。

なんと8割以上がおひとりさま

女性の場合

おひとりさまのシニアライフについて、男女別に考えてみましょう。
平均寿命が長く、年金の支給額が少ない女性おひとりさまの場合、早めの資金作りが特に必要です。老後の生活費がイメージしづらいときには、現在の8掛けの金額で計算してみるといいですよ。日本年金機構の「ねんきんネット」で、まず受け取る年金の見込額を調べてみましょう。

厚生労働省によると、女性に支給される厚生年金の平均月額は10万2千円。男性の3分の2程度にとどまるのは、現役時代の給与と加入期間から算定されるためです。
7割が女性とされる非正規雇用職員の場合、厚生年金の受給資格を得られないケースもあります。そうすると取得できるのは基礎年金だけになり、額はさらに少なくなるでしょう。

総務省の家計調査では、60歳以上の女性のおひとりさま世帯の平均支出は月額で15万円程度。60歳から64歳までは年金支給がないため、約720万円を備える必要があります。
また65歳を迎えても年金だけでは不足するので、65歳から平均寿命の87歳までに約1000万円近く必要になるでしょう。ただし家計調査での住居費は約1万5千円程度と安価なため、住宅事情によってはもっと用意しなければならないでしょう。
病気やけがをした際の備えとして、予備費も、少なくとも200万円程度は必要です。

アライアンス・バーンスタインの後藤順一郎・未来総研ディレクターは、豊かな生活に必要な資金は月額26万円と算出しています。この場合は、おひとりさま女性が用意しなければならない不足額は2611万円。おひとりさま男性がまかなわなければいけない老後資金とする674万に比べると、4倍近い金額になります。
老後資金を蓄えるポイントは、やっぱり早めに積み立てること。これから結婚するかもしれない・・・とライフプランニングを先延ばしにするおひとりさま女性も多いですが、安定した老後を過ごすためには早めの行動が鍵となるのです。

 

男性の場合

厚生年金の平均受給額は16万9000円と、女性よりはるかに高い男性のおひとりさまは安泰なのでしょうか。
そうではありません。男性おひとりさまにも危険な落とし穴があるのです。

一つ目の落とし穴は、現役時代お金を好きなだけ使ってしまうこと。
やりくりしている既婚男性に比べ、単身者は家計管理を怠りがちです。単身世帯は既婚世帯に比べると、年金を支給される人数が異なるので現役時代の収入と支給年金のギャップが大きくなります。年金収入が現役時代の何割になるかという「所得代替率」は既婚世帯が6割であるのに対し、単身世帯は4割ほどで、今後さらに下回る見込みです。

二つ目の落とし穴は住居です。
気楽な賃貸暮らしをエンジョイする男性おひとりさまも多いでしょう。しかし年金支給額は、住居費を考慮せずに算定されています。女性と同様、自分で住居費用を用意しておくことが必要です。
実家で暮らすおひとりさまも少なくはないでしょうが、親が亡くなった後兄弟と法定相続分に則って財産を分けた結果、実家を追い出されてしまったという話も聞きます。生活の基盤となる住居が、これからどうなるか見極めが大切です。

 

住居について

おひとりさまの老後を考えるときに、やはり一人では心細いという声も聞かれます。
おひとりさまの不安を和らげる様々なシニア向け集合住宅が用意されています。
医療、介護サービスなどが付いたサービス付き高齢者向け住宅、軽老人ホームのケアハウス、病院と直結しているシルバーマンション。そして新しいシニア住宅の形である「グループリビング」やシニア向けの「シェアハウス」という選択肢もあります。

「グループリビング」とは、健康な高齢者が5人から10人ほど集まり共同で生活するスタイルです。一つ屋根の下で暮らしますが、それぞれに個室が用意されていることがほとんどなので、プライバシーを保ちながら人の気配を感じて生活することができると注目を集めています。
若者に人気の「シェアハウス」も同じようなスタイルです。孤独を解消するだけでなく、人と交わることで認知症予防になるという見方もあります。

生活の基盤となる住居

備えさえしっかりしておけば、おひとりさまの老後の明るい選択肢は広がっていくでしょう。

この記事を書いたライター

三浦 知子
三浦 知子

幸せってどういうことなのだろうと考えたときに、私は自分らしく、その人らしくいられることなのではないかと思います。

人生の終盤をどのように過ごすかは、人間にとってとても大切なことです。世間やほかの人の価値観ではなく、ご自身が今までに培ってきた考え方を生かして豊かに過ごしていただきたい。そのお手伝いができることを、とても嬉しく思います。