気持ちまで「老人」にならないために。

2015/07/15

シニアになるか? 老人になるか?

老人…。この言葉を聞いて、どのような姿を思い浮かべるでしょう。
腰を90度に曲げて、杖を突くお年寄りの姿を思い描く人も多いかもしれません。デジタル大辞泉によると、老人とは「年をとった人、年寄り」のことを指します。
高齢者の福祉を図るため、心身の健康の保持と生活の安定に必要な措置について定めた法律である「老人福祉法」では老人の定義をしてはいませんが、具体的な施策の対象は65歳以上です。現在の65歳以上の男女は、果たしてみんな「老人」なのでしょうか。

私の考える答えは、もちろんNOです。
メディアなどでは、高齢者のことを老人というよりも「シニア」と呼ぶことが多いように感じます。シニアとは主に定年を迎えた世代の人たちを指し、社会と積極的に関わろうとしながら年を重ねている人たちのことをいいます。前向きで、明るい響きを持つ言葉ですよね。「アクティブシニア」という言葉も生まれ、新たなマーケットを担う活力のある世代として注目されています。シニアになるか、老人になるか、何が分かれ道なのでしょう。

私は、人生を楽しむための努力をしている人はシニア、流されながら年をとっている人は老人になるのではないかと思います。体は若いころと違ってなかなかいうことを聞いてくれないかもしれませんが、他者と交流を持とうとする気持ち、新しい自分を見つけようとする気持ちを大切にしてほしいと思います。

 

世界を拡げるには…

体力が衰える中、世界を拡げるにはどうしたらいいでしょう。
ずばり、デジタルシニアのススメです。デジタルシニアというのは、ここではスマートフォンや、パソコンを活用して、自分らしい時間を楽しめるシニアのことを指します。
携帯電話各社から高齢者でも扱いやすいシンプルな機能のスマートフォンはたくさん販売されていますが、売上は思わしくないのが実情です。スマートフォンでいくら大き目の文字が打てるといっても、液晶画面はパソコンに比べるとやはり小さいですし、高齢者はスマートフォンよりも折りたたみ携帯での通話を好む傾向にあるからです。

そこでおすすめしたいのがパソコンの利用です。
パソコンは液晶画面も大きいですし、腰を据えてじっくりと取り組むことができます。スマートフォンが苦手な人でも、パソコンには是非挑戦してみてください。自宅のどこにでも持ち運べて、かさばらないノートパソコンがおすすめですよ。画面解像度は高すぎると文字が小さくなり、高齢者には見にくくなってしまうので、パソコンの販売店などで相談してみてください。お手持ちのパソコンでも画面を見やすくする設定がありますので、メーカーや販売店に問い合わせてみるといいですよ。

パソコンの使い方がよくわからないという人には、パソコン教室がおすすめです。民間の教室だけでなく、地方自治体でもシニア向けパソコン教室が多数開催されていますので、公共の施設や情報誌で探してみてくださいね。映像教材を使用している教室や、大人数の教室は、若い人にはいいですがシニアの方には不向きだと思います。少人数で生徒一人一人のペースに合わせて進めてくれる、そして質問のしやすい教室がおすすめです。

インターネット上には、シニア向けのコミュニティサイトがたくさんあります。そこでは自分の好きなセミナーやイベントの参加予約をしたり、ボランティア活動に申し込んだり、仕事を探すこともできます。
サイトに慣れてきたら友達を見つけるのもいいかもしれません。ただし友達というよりは、インターネット上の知り合いという感覚から始めたほうがいいですね。

必要以上に個人情報を詮索してくる人、「お金を貸して」など、金銭にまつわる要求をする人、根も葉もない話をでっちあげる人。「何かおかしいな」という感覚を持ったら、すぐに距離を置きましょう。
お金を貸してほしいなどという要求は、インターネットで最近知り合った人にするものではありません。インターネット上の付き合いは急速に距離を縮められて楽しいものに感じますが、長い年月かけて信頼を築き上げた関係とは異なるということを忘れないでください。

デジタルシニアのススメ

 

老人にならずシニアとして輝くための一番の秘訣は、無理しないで自分なりに楽しむことだと思います。
今まで人と接するのが苦手だった人はいきなり社交的にはなれないでしょうし、社交的になる必要もないのです。人から見て楽しそうと思われるのが大事なのではなく、ご自身が今日がちょっと幸せ、そして明日がちょっと楽しみと思えることが大切なのですから。

この記事を書いたライター

三浦 知子
三浦 知子

幸せってどういうことなのだろうと考えたときに、私は自分らしく、その人らしくいられることなのではないかと思います。

人生の終盤をどのように過ごすかは、人間にとってとても大切なことです。世間やほかの人の価値観ではなく、ご自身が今までに培ってきた考え方を生かして豊かに過ごしていただきたい。そのお手伝いができることを、とても嬉しく思います。