『葬儀費用』 あなたならどう準備?

2015/07/23

「意外と高額になりがちな『葬儀費用』あなたはどう準備しますか」

お葬式は「亡くなった人が安らかな眠りにつくための式」という意味合いに加え、亡くなった人に関わる人達が哀悼や生前の思い出を共有するために行われるものでもあります。そのため、ついつい費用がかさんでしまうというケースも多く、葬儀の平均費用も約200万円と高めの金額です。

しかし、たとえ高額になったとしても、生前に葬儀の費用を準備しておけば遺された人達の負担も少なくなりますし、当事者にしてみれば「こんな葬儀にしてほしい」といった要望を伝えやすくなる、なんて利点も。誰にとってもメリットの大きい「葬儀費用の前準備」についてご紹介します。

ちなみに「現金を用意しておけば良いのではないか」といった考えをお持ちの方も多いと思います。ですが、口座に残しておいた場合、口座が凍結されてしまい、残された人たちが口座預金を引き出せず、肝心の葬儀費用を支払うことが出来ないケースも。また、いわゆる「タンス預金」の場合は、防犯面的なリスクもありますし、現金の在処を家族に伝えそこねていると、現金が発見されないこともあるのです。

現金を用意する以外にも葬儀の費用を準備する方法はいくつかあります。
今回は4つの方法をピックアップして、それぞれの特徴や利点について説明し「どの方法がどんな人・状況に合っているのか」について解説します。現金を用意する以外にも葬儀の費用を準備する方法

 

葬儀費用を準備する4つの方法

(1)少額短期保険

少額短期保険は保険期間が短期間、あるいは保険金額が少額の小規模保険です。通常、シニアの人は保険加入が難しいという難点があります。ですが、葬儀費用や死亡時に保険金が支払われるタイプの少額短期保険の場合、比較的加入しやすい傾向にあります。またシニア向け商品なので、シニアの要望に沿ったコンテンツが多いというのもメリットです。

(2)互助会

毎月一定金額を支払いますが、死亡時に現金を受け取れるわけではありません。支払った金額が積み立てられることで、その互助会で施行される葬儀の費用に充てられます、通常は利用できないような葬儀プランを選択できるなどのメリットもある仕組みです。

(3)葬儀社への前払い

葬儀社に費用を事前に支払う方法です。葬儀社と直接やり取りをし「どんな葬儀にするのかという要望」を細かく事前に伝えておけるため、自分の思い通りの葬儀を実現しやすいという特徴があります。「生前契約」とも言われています。

(4)遺言代用信託

似た言葉で「遺言信託」があります。「遺言信託」は遺言書の作成や保管を行うサービスですが、「遺言代用信託」は、これとは全く異なり信託銀行と契約を結んだ上で、金銭の管理を任せる方法です。「葬儀費用として100万円を息子に現金で渡してほしい」といったような依頼も可能です。

 

どの方法がどんな人・状況に合っているのか

それでは、それぞれのサービスがどのようなケースに適しているかについて説明します。

少額短期保険の適否

少額短期保険ですが、こちらは種類が多く、保険金額や内容などを比較しながら選べるというメリットがあります。葬儀保険のように、葬儀用の費用を支払ってくれる保険もありますが、用途が葬儀に限定されるケースも。
『保険会社に現金を渡してもらって、残された人たちで葬儀を行ってほしい』という人に適したスタイルです。

互助会の適否

互助会は支払った分だけ葬儀費用に充当できるといったスタイルですから、いざというときの為の積み立てと言えます。一方で、葬儀はその互助会にお願いすることになるため、例えば近所の斎場がその互助会以外の葬儀社の専用斎場だった場合には利用できないとか、積み立てたお金を充てる互助会会員用の葬儀プランがその価格にふさわしい内容なのかといった基準が曖昧になっていることもあります。
『その互助会の斎場以外は適切な斎場があまりない地域に済んでいる場合』、『経営方針がしっかりしている互助会であることへの確かな信頼がある場合』の利用をお薦めします。

葬儀社前払いの適否

葬儀社への前払いは、施行する葬儀自体を予約し、その金額を事前に支払うことを指しています。そのため、遺された人たちの負担はかなり少ないでしょう。また、葬儀社は葬儀のプロフェッショナルですから「こういうBGMを式中に流してほしい」「司会進行の人には自分のメッセージを読んでほしい」など具体的にプランを詰められます。もちろん遺される家族や親族の想いや意図とずれないよう生前に十分なコミュニケーションをとっておく点には注意が必要です。ただ、倒産や預かり資金流用リスクといったことには注意が必要です。本当に信頼できる葬儀社を選ぶ必要があります。
『葬儀のことは事前に全て決めておきたい』という人にピッタリと言えます。

遺言代用信託の適否

遺言代用信託の場合、葬儀費用だけでなく財産全体を管理してもらえるので、いざというときに金銭が渡される遺族にとっては自由度が高く、想定していなかった状況に対しても対応しやすくなります。
また、亡くなった人の銀行口座は、凍結されてしまい引き出すのに個人の戸籍謄本や遺産分割協議書の作成といった手間や時間がかかるといった困難がありますが、遺言代用信託で信託対象となっている金銭はこうした制限を受けません。
『葬儀費用も含めて必要な金銭を包括的に管理してほしい』という場合には遺言代用信託が最適です。

 

4つの手法とも、それぞれに適不適・特徴を持っていますから、いざ選ぶとなると迷ってしまいます。とは言え、葬儀にかかる費用が大きい分、葬儀費用をサポートしたり保証するサービスがこれほど多様に存在しているのです。お別れの場にお金のトラブルを発生させないためにも、事前に対策を講じておくことが望ましいですね。

この記事を書いたライター

雨輝
雨輝

生き死の問題は、人生の長い時間は考えないものです。メメント・モリ(死を想え)といった言葉があるように、死について真剣に考えることで、生きている意味を見出そうとし、有意義な生活が送れると思っております。
今この瞬間も死に直面している人もそうでない人もいますが、死は誰もが通過する道です。万人に共通する「死」というテーマで執筆することによって、多くの方々に「生」を実感してもらえればと願っております。