知っていますか?お墓の地震保険

2015/09/07

地震大国日本において、地震への備えはとても重要です。皆さんのご家庭でも、少なからず地震対策をしているのではないかと思います。
今回は「先祖が安らかに眠る大切な墓を地震からどう守ればいいのか」についてお話ししていきたいと思います。お墓の地震保険

地震など天災によるお墓の補償はいまだあいまいなのが実情

これまで数多くの大規模な地震が日本を襲い、墓地もその被害から免れることはできませんでした。倒れた墓石を直し、遺骨をカロート(納骨室)に戻すなど、たくさんのボランティアの手によって墓地が修復されてきたのをご存知ですか。ボランティアは大変頼りになる存在とはいえ、その力には限界がありますし、自分の先祖が眠っている墓を他人まかせというわけにもいきません。
実は、天災により破損した墓の補償に関しては、住宅よりも基準があいまいできちんとしたルールがないのが実情です。とはいえ、原則として修繕は自費での負担となります。地震で自宅に被害が出ないとも限らないのに、墓の修繕にまでお金がかかるのでは大変です。家計に大きな負担となってのしかかってしまいます。 

隣接のお墓を破損させてしまう場合も 

震度4から5の地震で、墓は倒壊するリスクがあるといいます。所有している墓が倒れるだけではなく、隣接している他人の墓にと接触し破損させてしまう可能性も高いでしょう。現に隣の墓を壊してしまい、修繕を求められているというトラブルをよく耳にします。
地震の備えとして、住宅に地震保険をかけている方も少なくはないでしょう。“一生に何度もない買い物”という点では、墓は住宅と類似しています。大切な財産である墓も、地震に備える必要があると考える方の場合地震保険を検討することになります。

お墓の地震保険とは

地震保険といってもすでに建っている墓に保険をかけるというのではなく、耐震施工をしたら任意で有料の補償サービスに申し込むことができる、もしくは任意の有料補償サービス付きのお墓を購入するといったスタイルが多いようです。施工や購入に付随した補償サービスなのですね。
内容は墓石の修復や再購入費用を限度額を設けて補償するものや、耐震施工をした墓が被災した場合に補償金を支給するといったものになっています。

1カ月に支払うサービス料は数千円のものがほとんどで、購入した墓石の価格によりサービス料が異なるサービスもあります。あるサービスでは、税込で50万円の墓石を購入した場合、月払サービス料は2975円で様々なサービスが提供されその中に墓石の補償も含まれています。墓石価格が10万円(税込)増加するごとに、サービス料は50円ずつ加算されるシステムです。
他にも、3万円程度の免震加工で、年額4500円(1口)から保険に加入できるサービスもあります。1口の場合では有事のときに30万円の補償金が支給され、補償金の上限は10口300万円までとなっています。

墓石の耐震施行という方向性

補償とは異なりますが、墓石メーカーは耐震にも力が注いでいます。墓石用の耐震ゲルや、従来型の3段積みの墓石ではなく揺れに強い一体構造の墓など、メーカーや石材店によってアプローチも様々です。地震対策をすることで、いつもの墓がよりどっしり構えているように感じられるかもしれません。
現在墓を持っていて耐震施工をする場合にかかる金額を調べてみたのですが、墓の構造により異なるため平均額などを簡単に出すことはできないようです。具体的な案件で販売元に確認することになります。

とはいえ、墓石自体がどんなに耐震、免震に優れていたとしても、東日本大震災のように津波などで墓石が流されてしまうこともあるでしょう。それに大元となる地盤が崩れてしまっては、どれだけ耐震性に優れた墓石であっても意味をなしません。耐震性に優れた墓石を検討する価値は十分にあるとは思いますが、どんな地震でも耐えられる手法はありません。現実的に検討する必要があります。

隣のお墓を破損してしまった

先ほど触れました「地震によって隣の墓とトラブルになった例」を紹介します。
「地震で墓が倒れ、隣に立っている墓を損傷させてしまいました。修理費用を請求されていますが、払う義務はあるのでしょうか?」
この場合、先ほど述べたように原則として質問者が修繕費用を支払う必要があります。ただし自身の墓の設置や保存方法について備えるべき安全性を保持していたことが立証できれば、支払いを免除されるケースもあります。自身のお墓の安全性に配慮することは大切なのですね。実際このケースのような場合には、立証の方法など弁護士に相談することが必要となるでしょう。

大きめの地震の後は、見えない破損に注意

地震の後は、墓石が倒壊していなくても見えないところにヒビが入っている可能性もあります。マグニチュード6を超える地震の場合は、特に余震がもたらす二次被害に注意をする必要があります。
墓石にヒビが入っていたり、墓石がずれていたりするのを発見したとしても、ご自身で早急に元に戻そうとはしないでください。灯篭などに付いている小さな石であっても、想像以上の重量があり命の危険があるのです。購入した店舗や、石材店に判断を仰ぐようにしてください。

この記事を書いたライター

三浦 知子
三浦 知子

幸せってどういうことなのだろうと考えたときに、私は自分らしく、その人らしくいられることなのではないかと思います。

人生の終盤をどのように過ごすかは、人間にとってとても大切なことです。世間やほかの人の価値観ではなく、ご自身が今までに培ってきた考え方を生かして豊かに過ごしていただきたい。そのお手伝いができることを、とても嬉しく思います。