終末期の選択 在宅?ホスピス施設?

2015/09/11

ホスピス施設とは、末期がんなどで治療ができなくなった患者の緩和ケアや終末期医療を行う施設である。こうしたホスピス施設ケアと在宅ケアのどちらを選ぶかは、最終的には本人や家族の意思、あるいは話し合いの結果による。ここでは、それぞれの持つメリットやデメリットを考えてみたい。 

経済的負担が少ないが、労力的負担が多い在宅ケア

<在宅ケアのメリット>

・被介護者が安心できる。
ずっと過ごしてきた自宅は、本人にとって安心でき、心穏やかに過ごせる場所だ。居心地の良さなら自宅に勝るものはない。

・自由に過ごすことができる
施設には決められた規則があるが、自宅ではそれらに縛られることがなく、窮屈な思いをせずに、リラックスして過ごすことができる。

・時間的制約が少ない
通院する必要がないため、被介護者の時間的・体力的負担を減らすことができる。

・経済的負担が少ない
ホスピスのネックひとつは金銭的な問題である。在宅ケアは施設ケアよりもコストがかからない。

・家族と過ごすことができる
被介護者が、愛する人々や大切な人々に囲まれながら、ケアを受けることができる。

・自分の役割を再確認できる
病院にいれば患者だが、家にいればだれかの親や兄弟であったり、子供であったりする。そうした家族の中で自分の役割を感じていられる。

 <在宅ケアのデメリット>

・家族のサポートを必要とする
家族の労力的負担・心理的負担がかなり大きくなり、時に介護者と被介護者、介護者間で軋轢が生じる。

・看護師や介護士のようなプロのケアができない

・緊急時にすぐに対応できない
急変したときに医師や看護師がすぐにつかまるとはかぎらない。

終末期の選択 在宅?ホスピス施設?

手厚いケアを受けられる安心感が魅力のホスピス施設

<ホスピス施設のメリット>

・家族の労力的負担が少ない
家族としては、体力だけでなく心の余裕もできる。

・すぐにケアを受けることができる。
病状が悪化した場合など、何かあったら看護師や介護士のケアをすぐに受けることができる。患者にとっても家族にとっても安心である。

・孤独にならない
ホスピスでは患者同士やボランティアとの交流もあるので、在宅より多くの人と触れ合うことができる。

<ホスピス施設のデメリット>

・自宅よりは自由度が低い
集団生活には当然規則がある。また、大部屋などでは面会時間の制限がある場合もある。

・経済的負担がかかる
当然だが、在宅ケアよりも高額な費用が必要になる。

・すぐに入所できない場合がある
入所するまでに所定の手続き、時間が必要になる

 

このように在宅ケア・ホスピス施設ケアには、それぞれさまざまなメリットとデメリットがある。本人が最期の一日一日を自分らしく送り、本人にとっても家族にとってもより良い最後となるよう、十分検討してから選択をしたいものである。

この記事を書いたライター

K Yoshi
K Yoshi

親が高齢になり、自分が介護者になる可能性が出てきてはじめて、ライフエンディングを意識するようになりました。
自分らしく人生を締め括るために、また大切な家族に幸せな最後を迎えてもらうためには、十分な準備が不可欠です。「終活」には前向きな意味が込められていますが、それに関連したさまざまな情報をお伝えすることで、より良い人生のエンディングを実現するお手伝いをしたいと思っています。