終活女性に「墓友」が受け入れられる理由

2015/10/19

ライフエンディングを考え始めた女性の間で話題となっているのが「墓友」。
従来の家の考え方にとらわれることなく、
生前に信頼できる友人や知人と共同の墓を用意して、死後そこへの埋葬を希望する流れです。

多くの女性に指示される「墓友」の発想が生まれた根底には、どのような問題点があったのでしょう?
そして「墓友」が受け入れられ始めた時代の流れとは?
家族のあり方についても考えさせられる、終活女性を取り巻く環境について思いを馳せてみましょう。

墓友

改めて考えると「孤独死」は身近な問題

社会の高齢化が加速するなか、単身で暮らす独居老人は増え続けています。
熟年離婚などによるシングル世帯、選択的に子どもを持たない世帯、生涯未婚である人など、いわゆる「孤独な老後」を送っている高齢者は増えているのです。
こうした高齢者にとって、迫り来る「死」は大きな問題。
改めて考えてみると「孤独死」は非常に身近な問題なのです。

また、先祖代々受け継ぐものである従来型のお墓は、継承者を必要とするため、その継続が難しいと敬遠される傾向が強まっています。
「墓守を頼む相手がいないためにお墓を建てられない」という人は、多く存在しているのです。

こうした社会の流れのなかで、血縁関係にない人同士が入ることができる「共同墓」が急速に広がっています。
そして、これらの墓に入りたいという意志を同じくする「墓友」同士が、生前から親交を深めるというケースが増えているのです。

「墓友」付き合いで、「死」とポジティブに向き合う

全国各所に運営が広がる共同墓では、多くの人が生前に埋葬を希望し、契約を結んでいます。
家のお墓の継承者が居ないというケースだけでなく、「子どもはいるけれど、墓の管理といった面倒をかけたくない」と共同墓への埋葬を希望する人も多くいます。
家単位が基本であった従来の墓のあり方が、大きく変わってきているのです。

以前からの友人同士が集い、墓友を結成するケースだけではなく、
生前契約を結んだ共同墓希望者の間で「墓友」となり、生前に親交を深めるケースも増えています。
俳句やウォーキングなどの趣味を楽しむサークル活動や、食事や旅行を盛んに行い、
「墓」をきっかけに知り合った「墓友」たちは、積極的に老後の時間を共有しているのです。
このような有意義な時間の使い方が、終活女性に大きな魅力となっているのでしょう。

また、このような「墓友」活動においてどれにも共通しているのは、参加者が非常にオープンに心を開いていることです。
「死後同じ墓に入る」という連帯感から、これまで口に出すのがタブーであった「死」や「墓」について、正直な思いを口にすることができ、ポジティブに向き合うことができるようになったというのです。
夫に先立たれた女性や、子供のいない女性にとって、「墓友」という存在は生きていく中で非常に心強い存在になるでしょう。

実際に「墓友」と墓をともにする際の注意点とは?

将来同じ墓に入る「墓友」の存在により、ポジティブに「死」と向き合える効果を持つ共同墓。
高齢者住宅や老人ホームなどで、施設内に設置するケースも増えています。
「仲間を見送ることで、自分も同様に送ってもらえるという安心感に繋がる」と好意的に受け止められる共同墓、その利用に際して注意するべき点はないのでしょうか?

死後の墓管理一切を運営母体に委任する共同墓では、その運営母体の経営状態や墓の管理体制についてきちんと確認しておきたいものです。
また、管理費や会員費が発生する場合もあるのでチェックが必要です。

さらに、何よりも大切なのが「家族の思い」。
あなたが他人と合祀されることに、家族が抵抗感や違和感を抱く場合も十分にあり得ます。
しっかりと時間をとって話し合い、みんなが納得のいく形での埋葬スタイルを見つけておきましょう。

この記事を書いたライター

スガ マヒロ
スガ マヒロ

「きれいでありたい!」「限りある人生を楽しみ尽くしたい!」 そんな欲や煩悩にまみれた「此岸」にこそ、清廉至極の「彼岸」に劣らない魅力があるはず。いつかは終わりを迎える人生を、少しでもよいものとするそんな「あがき」こそ、この世に彩りを与えるスパイス。
そんなことを考えながら、ライフエンディングを模索するみなさまに役立つ(かもしれない)情報を、海辺の町からのんびりと発信していきます。