死後気になること…ペットと相続

2015/11/11

ペットの行く末が気になる…

あなたはペットを飼っていますか?

はい、と答えた方へ。
あなたが家族と同居しているのであれば、あなたが病気や入院でペットのお世話ができなくなったとしても、
(さらに万が一の事態となってしまった場合でも・・・)
たいていはご家族が世話をしてくれるでしょうから、それほど大きな心配はしないかもしれません。

問題は、
 A.あなたのご家族がペットに対して無関心である場合
  (自分の死後、そのまま大切に飼ってくれるだろうか?)
 B.あなたが独身で頼れる身内がいないという場合
です。

飼い主が亡くなり引き取り手が見つからなかった場合には、行政等により処分されてしまう可能性もあります。残された大切なペットが、そのような悲劇にあわないためにも、あなたが健康なうちに準備をしておくことが必要です。

ペット 相続

ペットと相続の関係

「ペットのために遺言書を作成しておく」という方法があります。

え?と思われた方もいらっしゃることでしょう。
通常、遺言書が必要になるのは自分の意思を反映した遺産相続や財産分与を行いたい場合です。

「ペットが自分の財産を相続・・・?」
残念ながら、そうではありません。
日本の法律では、亡くなったご主人の財産をペットが相続することはできません。ペットは相続人になることはなく相続の対象である相続財産として法的には扱われるのです。

つまり、ここでいう相続とは、あなたの身に万が一の事態が起こった際に、ペットを引き取ってもらうことを条件とし、第三者に対してペットの所有権と併せて他の財産も贈与するということです。いわゆる「負担付き遺贈」を遺言によって定めておくのです。
もちろん、ご家族の方がそのままペットを飼い続けてくれることが十分予想されるということであれば、このようなペットのための遺言書をわざわざ用意する必要はないでしょう。

またこのような遺言書が確実に機能するよう、行政書士事務所へ相談し、「遺言執行者」を選定しておくことも有効です。

「遺言執行者」はこの場合、財産の贈与を受ける者がペットに対し適切なお世話を行うかどうかを、判断することになります。
不適であると判断した場合には、財産の贈与を取りやめることのできる権限を持ちます。

この他にも、より確実性を高めるために「負担付死因贈与契約」や「信託契約」を活用する手もありますが、そこまで高度な準備を行うとなるとそれにかかるお金も大きくなってしまいますので、バランスのとれた判断をしましょう。

ただし、せっかくこのような手を尽くしておいたとしても贈与を受けた方にそのペットがなつかないなどのトラブルが発生することもありますので、贈与の相手方は慎重に選ぶ必要があります。

亡くなった親が生前にペットの世話を頼んでいたが・・・

次に、逆の立場、例えばあなたが亡くなった親御さんからペットのお世話を頼まれていたケースについて考えてみましょう。

一軒家など飼育環境を整えやすい状況であれば、大きな問題が発生する可能性は低いでしょう。
しかし、マンションなどの住宅事情によっては、ペットの飼育が禁止されていることも少なくありません。
また、特にペットの飼育が禁止されていない場合でも、ペットの飼育は近隣トラブルにも発展しやすく、大変神経を使いますね。

どうしてもやむを得ない場合、里親制度を利用してみてはいかがでしょうか?

里親をさがす

里親探しには時間がかかかりますし、少々根気が必要です。
しかし、親御さんが大切にされていたペットだからこそ、かわいがって育ててくれる新しいご主人に出会えれば幸せですね。
また、あなたとしても飼育ができずに処分することはあまりにも偲びないでしょう。

早めに里親探しを行ってくれる団体に相談し、信頼のおける里親探しを手伝ってもらうのがいいでしょう。

里親が見つかるまでの期間限定の飼育であれば、マンションやアパートでの飼育を認めてくれるオーナーもいるはずです。
その場合は、里親が見つかった際にオーナーにはきちんと報告し、お礼を伝えておきましょう。

ペットにもあなたにも、ベストな相続を整えるために

ペットは大切な家族であり、人生のパートナーともなりうる存在です。
ところが、そのペットが飼い主の没後トラブルの火種となってしまうことも少なくはありません。

あなたが現在、ペットを飼育することができない環境で生活をしているのであれば、親御さんが元気なうちに相談をし、一緒にペットを引き取ってくれる方、大切に飼ってくれる方を探しておくのがいいでしょう。

土地や建物、預金、株券といった資産の相続が気になる場合でも、いきなりそういった話から入るのではなく、まずは親御さんが大切にしているペットの行く末を一緒になって考えていく…というのがスムーズな話の展開につながりやすいのではないでしょうか。

この記事を書いたライター

山田 美羽
山田 美羽

命には限りがありますが、最終章を迎えるまでには案外多くの時間が残されているものです。ただなんとなく過ごして最終章を迎えるのか、限りある時間を自分なりにコーディネートして楽しく過ごすのか。終活は2文字で構成されていますが、それが持つ意味はとても深いのではないかと思います。

セラヴィで執筆させて頂くに当たっては、皆様方のこれからの人生がより楽しく塗り替えられることを願い、有益な情報を発信し続けて行こうと考えております。