認知症の姑[2] 有料老人ホームの選択

2015/12/01

渡辺敦美(秋田県、50代女性)
姑の認知症は悪化するばかり、とうとう老人ホームに入ってもらうことに

一度は離婚も決意した認知症の姑の介護

夫は単身赴任中であり、当時の私は“認知症の姑の介護”という重荷を一人で背負っていました。ストレスが溜まり、夫や義姉の理解・協力も得られない状況に耐え切れず、離婚まで考えるようになっていました。
そんなときに夫が承諾してくれたのが、姑に老人ホームに入ってもらうこと。夫は親を老人ホームに入れることに多少なりとも罪悪感があったようで、「仕方ないか・・」といった嫌いやな感じではありましたが、私はそれどころではありませんでした。これまで築き上げてきた家族を維持するには、私自身が姑の介護から解放される必要があったんです。これが叶わないならば、離婚もありだとまで考えていました。
役所の方に聞いたことですが、グループホームというのもあるそうです。認知症ばかりの方が共同生活する小さな施設で比較的小規模な老人ホームのようなところだと。県内の遠いエリアにはあるのですが自宅からはかなり遠いのと、体がさらに弱ったときには施設として対応できず出なくてはいけないということで候補から外しました。

認知症は受け入れる? 有料老人ホーム見学

私たちの家はかなり田舎ですので、近くの老人ホームはそう多くはありませんでした。認知症を本当に快く受け入れてくれるのかどうかは、役所の方の説明でははっきりと分からなかったので、実際に町内にある2箇所の有料老人ホームへ見学に行きました。
老人ホームAは、同じ町内でも少し離れた場所にある小さな施設です。スタッフさんが30代から40代中心のベテランばかりで、安心感がありました。
他方、老人ホームBは、家のすぐ近くにできた新しい老人ホームで、バリアフリーなど設備の充実度が魅力的でした。若いスタッフさんもおり、老人ホームAよりは活気がある気がしました。費用に関しては、どちらも大差ありませんでした。

有料老人ホームAを選んだ理由

2箇所を見学した結果、決めたのは老人ホームAです。姑の認知症は重症であり、やはり“ベテランなスタッフさん”ばかりが揃っているところにお願いしたいと思いました。
介護のプロに失礼かもしれませんが、やっぱり若い子には大丈夫かな・・と。また、老人ホームAは小さい施設だからこそ、アットホームな対応が期待できると思いました。有料老人ホーム 認知症

訪問は私ばかりながら、同居のストレスに比べれば…

姑が老人ホームに入居した後、私は週に1回は様子を見に行くようにしていました。しかし、夫や義姉は最初こそ顔を見せに行っていたものの、その後はほとんど行かなくなってしまいました。二人とも姑に顔も忘れられ、変わってしまった母親の姿を見るのがつらかったんだと思います。
なんだかんだで、むしろ実の親子でなかったからこそ私は割り切ることができていたのでしょうか。結局、入居後も私ばかりが姑の面倒を見ることになりましたが、まったく苦ではありませんでした。なんせこれまでは24時間悩んでいましたので・・。それが週1時間程度で済むのです。同居の介護ストレスに比べると、まったく余裕でした。そして、夫婦仲も良くなっていきました。

※個人のプライバシー保護の為、人物名や施設の場所等、具体的事情は事実と異なる内容となっています。

この記事を書いたライター

まつい
まつい

これまで全国各地の石材店や納骨堂の取材をしてきました。
最近は「終活」という言葉をよく耳にするようになったものの、なにから始めればいいかよく分からない人も多いはず。そんな方々のお役に立てるように、終活にまつわる情報をお伝えしていきます。
終活を通じて、自分のこれまでの人生を見つめ直し、そしてこれからの人生に備えていきましょう。きっと自分にとっても家族にとっても、充実した幸せな暮らしにつながるはずです。