「墓石詐欺」の手口 被害にあわないためできること

2016/01/06

多くの人々にとって「お墓を買う」という行為は慣れているものではなく、人生に一回経験するかしないかのものだ。

冷蔵庫や洗濯機を買うのとはわけが違う。商品としてのお墓に触れる機会が少ないため、お墓に関する正しい知識を備えている消費者は少ない。

ごく一般的な相場としても70万円〜200万円ほどかかる商品について、きちんとした予備知識がないまま購入する人々が多く、そのためトラブルも尽きない。

 

近年増加傾向にある「墓石詐欺」とは?

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2014年度国民生活センターに寄せられた「お墓」に関する相談、苦情件数は1,200件余りに登る。その中でも近年増加傾向にあるのが「墓石詐欺」と呼ばれるもの。

墓石購入の際、業者は「国産」なり「最高級」なり、質が良く永年に渡って使用できると説明するが、しばらく経って納骨を行う際、また墓参りで訪れた際には墓石が変色していたり、角が削れていたりして著しく状態が悪化している。

質の高い石と聞いていたのにこんなはずはない、と思い業者に連絡してみると、数十万円の高額な修理費用を請求される。詳しく調べてみると、墓石は海外の石を使ったものだったり、きちんとした加工がされていなかったものだったりする。

業者にはそれでも「墓ができた時に確認したはずだ」と言われ、結局お墓を撤去し新しいものを建立せざるを得なくなる。これが墓石詐欺の実態だ。

 

被害にあわないためにできること

亡き人を想う気持ちにつけこんで人を騙そうとするこのような詐欺は許すまじきことだが、まず自分が被害に遭わないようにするにはどうすれば良いのか。

まず一つ、高級と偽った偽物の石を見分けるために、使用する石の「原産地証明書」の発行をしてもらえるかどうか、がある。これを発行できないと言われたら、その業者は危ないと見るべきだろう。

しかし、「国産墓石」なら絶対に安心かと言うとそうとも言い切れない。

なぜかと言うと、日本国内で切り出した石を中国やインドなどで加工して「国産」とする墓石業者も多数存在するからだ。

このやり方は現時点では一応違法性はないということになっている。業者側は商売なので、日本でのそれよりも人件費やその他諸々が安く済む中国での加工の方が好ましい。

無論、海外で加工すれば粗悪品で、日本で加工すれば高級品と断じてしまうのは早計だ。しかしそもそもコスト削減のために海外で作られているので、クオリティが一定程度下がるのは考慮すべきだ。

問題は、多くの業者が「海外で作られたもの」と消費者に説明しない、ということだ。質に自信を持っている業者なら、海外のものにせよ国内のものにせよ製作過程をきちんと公開できるはずである。

なので、購入する際には石の原産地や加工の工程について、説明を求めるのが賢明である。

この記事を書いたライター

雨輝
雨輝

生き死の問題は、人生の長い時間は考えないものです。メメント・モリ(死を想え)といった言葉があるように、死について真剣に考えることで、生きている意味を見出そうとし、有意義な生活が送れると思っております。
今この瞬間も死に直面している人もそうでない人もいますが、死は誰もが通過する道です。万人に共通する「死」というテーマで執筆することによって、多くの方々に「生」を実感してもらえればと願っております。