高齢者が生きがいを持って暮らすために

2016/05/12

c47d4b4d8e9ab61cd57208b1eced3f1f_s

人が生活していく上で必要なものは何でしょうか。衣、食、住ももちろんそうです。家族、友達、ペットのように、支えになってくれる存在も必要でしょう。そして、人がその人らしく生きていくのに大切なのは、生きがいです。

生きがいとは生きている意味であり、人生を充実させてくれるものです。楽しみや喜びを与えてくれることもありますし、使命から自身の生きがいを見つけた人もいるでしょう。突き詰めればだれにでも生きがいはあるといえるのかもしれませんが、生きがいを意識する人と、意識しない人とでは、精神的な豊かさに違いが生まれると思います。

今日のシニアはどのくらい生きがいを感じているのでしょうか。平成21年、内閣府「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」によると、80%以上の人が生きがいを感じているというふうに回答しています。この調査では楽しみや喜びを生きがいと定義しています。年齢が高くなるにつれて生きがいを感じていると答える人の割合は低くなりますが、80歳以上でも「十分感じている」「多少感じている」を合わせると70%以上の人が生きがいを感じているという結果が出ました。

どのようなときに生きがいを感じるかという問いへの回答は、回答者の健康状態によって異なります。健康状態が良い傾向にある人は、「趣味やスポーツに熱中」「孫や家族との団らん」「友人や知人との食事・雑談」「旅行」の順で生きがいを感じていると答えました。健康状態が良くない傾向にあると答えた人は「テレビ、ラジオ」「孫や家族との団らん」「友人や知人との食事・雑談」「おいしい物を食べているとき」という順番でした。

社会と触れて、自分の存在を認められることに生きがいを感じる人も多いでしょう。地域に貢献するボランティア事業で、活躍するシニアの姿を見ると感謝を感じると共に温かい気持ちになるものです。活動への対価を受け取る有償ボランティアという形もあります。シニア世代が培った技術や知識、経験はかけがえのないものです。専門知識や語学力、期間などの条件が合致すれば、海外でのボランティア活動という道もあります。青年海外協力隊を運営しているJICAは、シニア海外ボランティア(満69歳まで)を募集中しています。労働から報酬を得ることに、生きがいを感じる人も多いでしょう。ハローワークなど、就労をサポートする団体を是非活用してみてください。

生きがいと聞くと難しく思う人もいるかもしれません。生きがいについて考えたことはなかったという人も、自分の日々の生活のシーンでどういうときに喜びを感じるか、自分らしくいられるかということを見つめ直してみてください。日常生活の笑顔の源を見つけることが、生きがい作りへの近道だと思うのです。

この記事を書いたライター

三浦 知子
三浦 知子

幸せってどういうことなのだろうと考えたときに、私は自分らしく、その人らしくいられることなのではないかと思います。

人生の終盤をどのように過ごすかは、人間にとってとても大切なことです。世間やほかの人の価値観ではなく、ご自身が今までに培ってきた考え方を生かして豊かに過ごしていただきたい。そのお手伝いができることを、とても嬉しく思います。