【私の看取り体験 その5】故人の銀行通帳が見つからない! そんな時どうする?

2016/06/20

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緊急搬送先の病院代、遺体の搬送費用から葬儀費用まで、まさに非日常の出費が続いた臨終直後ですが、その後は打って変わって表面上は穏やかな日々を迎えます。

もちろん、心の中は祖父を失った悲しみでいっぱいですし、精神的な安定とは程遠い毎日。とはいえ、葬儀が終わると少しずつ遺品の整理に取り掛かることになりました。

普段身につけていた服、帽子やメガネから大切にしていた本、将棋盤など、さまざまなものと、それにまつわる大量の思い出との格闘が始まったのです。家については引き続き祖母がひとりで暮らすことになったので、急いで処分する必要はなかったのですが、少しずつでも作業を進めることになりました。

財産の整理も同時進行で行うこととなり、祖父名義の預金通帳や債券、株券などが集められました。それぞれ、必要に応じて一旦現金化したり、名義変更をしたりといった作業が必要になるのです。

と、祖母も思い当たらないという祖父名義のキャッシュカードが引き出しの中から出てきました。さらに家中を探してみたけれど、同行の通帳は見つかりません。キャッシュカードのみがポツンとあるのです。

銀行名はカードに明記されていましたので、同行を訪れてATMにカードを差し込んでみるものの、口座が凍結されてしまっているため残高も不明のまま。どうしたものかと途方にくれた祖母に代わって、銀行に問い合わせてみることになりました。

すると、通帳がなくても故人名義の口座を解約したり、名義変更したりすることは可能であることが分かりました。名義人が死亡したことが証明でき、来店者が法定相続人であることを証明できれば、手続きは可能であるというのです。

具体的には故人の死亡証明書と窓口を訪れる法定相続人の戸籍謄本、印鑑証明と実印などを持参すれば手続きができることが分かりました。すでに書類は揃っていたので、都合の良い日に祖母を連れて窓口を訪問することに。確認に多少の時間はかかりましたが、さほど難しくなく手続きは終わりました。

祖父の場合、几帳面な性格から、自身の財産をそれなりにきちんと管理していたため、死亡後の手続きは比較的順調に進んだように思います。手続きを進めながら、「もし今私が死んだら?」ということが常に頭の隅をちらつき、通帳、印鑑の整理やリスト化の重要性を再確認したのでした。

一見落ち着きを取り戻したかに見える臨終後の日々ですが、その後もまだまだ瑣末なトラブルは続きます。世帯主であった故人の銀行口座が凍結されたことにより、さまざまなところへ影響が出てきたのです。